異骨相の本棚

アクセスカウンタ

zoom RSS センセーション・シーカー

<<   作成日時 : 2010/04/06 12:39   >>

ブログ気持玉 0 / トラックバック 0 / コメント 0

画像
 先の贋作のホームズの物語は原作に出てくる事件をなぞっているものもあります。もちろんそのままではなくて少し変えられてもいます。原作の記憶がおぼろになっているところもあったのでかつて読んだきりの本をまた取りだして来ました。今頃読んでももうおもしろくないだろうと思っていたら、これがまた意外におもしろくて夢中になって再読するはめになっています。幸い字も大きいので老眼にも読みやすいのです。いい本を買っておいたとうれしくなっています。
画像
 この本は1970年8月1日にベイカー街の書店で私が買ったことを店のマネージャーの署名入りで書いてもらってある私の宝物です。短編集で56の事件が出ています。もう1冊後から買ったのが長編集で4つの事件が載せられています。つまりワトソンが記録したホームズの事件は全部で60だということです。シャーロッキアンとはそれを隅から隅まで読み尽くして、表面的には明らかにされていないホームズやワトソンの個人的なことなどを研究して発表している人たちです。原作者コナン・ドイルは年代順に事件を書いたわけではありませんが、今では取り扱った事件の順序も明らかにされています。ホームズがいつどこで生まれたかとか、どこの大学を出たかなども知られています。
 ところでアメリカにも有名なシャーロッキアンのクラブがあるのですが、そのアメリカの精神科医の間で話題になっているのが今年アカデミー作品賞を獲得した「ハート・ロッカー」の主人公の性格だそうです。主人公はイラクで爆弾処理をする兵士です。死を恐れず驚異的な数の爆弾を処理して有能な兵士なのですが、そんな緊張した場面がなければ生きられない人間のようです。
 「死と隣合わせで絶えずハラハラしていないと生きている気がしない。ゆったりと過ごすことが出来ず、日常は酒やドラグやセックスに溺れ、車に乗れば暴走せずにはいられない」人たちが今アメリカの社会で増えているそうです。男性とは限りません。この症状にはセンセーション・シーキング(Sensation Seeking) あるいはエクサイトメント・シーキング(Excitement Seeking) という名前が付けられています。
 ホームズが正にこの症状をの持ち主です。センセーション・シーカー以外の何者でもありません。スコットランド・ヤードの刑事たちでは解決できない難事件が起これば生き生きと活動していますが、事件がないときにはコカインに溺れているという困り者です。当時もコカインの危険さはわかっていたようですが、まだ違法にはなっていませんでしたのでそれでも正義の味方なわけです。ホームズと同じ性格で全く別の立場に立ってしまったのがモリアーティでした。彼は元は数学の大学教授でホームズの家庭教師であったこともある人物ですが、悪の帝王にならざるをえなかったわけです。
 シャーロッキアンになるほと深入りする気にはなれなかったシャーロック・ホームズですが、新たな興味が湧いて来ました。ワトソンが参戦していたアフガニスタンは今も状況はそれほど変わっていないようですし、ホームズやモリアーティがセンセーション・シーカーであったいうことは注目に値することです。やはりホームズは生きているようです。

月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
センセーション・シーカー 異骨相の本棚/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる